アオノ家のおでかけ

名古屋や知多半島を中心に愛知県(東海地方)をお出かけ、子育てなどの記録

「だったら産まなきゃいい」という意見には全面的に賛成できない


SNSなどで子育てのグチを言う人をたまに見かけますが、そういう人に対する反対意見として、必ずといっていいほど「だったら産まなきゃいい」というのが出てくるような気がします。

 

これは「子供を産む・産まないは個人の自由であり、他人に強制されるものでない。」という考え方がもとになっていると思います。これはこれで、ここまでは正しいと思います。

 

でも、「自分の意思で産んだんだから文句を言うな」ってのはどうなの?

他人に「嫌なら産まなきゃいい」というのには私は全面的に賛成できない。

子供ってそういう趣味と同類みたいなもので、自分で産んだんだから自分で責任取れ、嫌なことがあっても我慢しろ、そういうものでしょうか。

 

その1 お金の問題

まず、お金の問題。

現行の日本の制度だと、誰しも年を取れば、年金を受け取ることができます。(もちろん、自分が払っていればですが)。自分が年金を受け取ることになった時、その「産まなきゃいい」と言われた子供が出したお金を受け取ることになります。自分の払ったお金は、現在年金を受け取っている方々のために使われるのですから。

もし自分が年を取った時、日本に現役世代の成人がいなければ、当然お金を出す人がいないので、年金を受け取ることができないでしょう。「産まなきゃいい」と言い続けて、もし誰も子供を産まなくなってしまったら、老後に困るのは自分なのです。

つまり、子供を育てなかった人は、将来年金を受け取るとき、他人が時間とお金をかけて育てた成果に、「ただ乗り」することになるんですよね。

人によっては、子供を希望していたのに恵まれなかった人、経済的な理由で子供を持てなかった人、それぞれいろいろ事情はあると思います。でも、わざとであろうとなかろうと、現行の仕組みでは「ただ乗り」してしまうのは不可避です。

これが嫌ならば、まず現行の年金制度を変えてから。法制度を変えて初めて、「産まなきゃいい」は正当化されると思うのです。制度を変えないのであれば、少なくとも、「自分は現在年金を払っているが、それとは別に貯金もしているしお金は十分にある、老後に年金は受け取らない」という人でなければ、この発言はしてはいけないと思うのです。

 

もっとも、少子化の進行が著しいので、積極的に法制度を変えるまでもなく年金は受け取れなくなるかもしれませんが…。

 

その2 社会インフラ

それから、もう一つ。労働力の問題。

仮に、お金の問題は個人個人で解決できたとしましょう。

しかし、社会はお金だけあればまわる訳ではありません。若い労働力なくしては社会インフラは成り立たないです。

例えば、宅配・引っ越し・長距離トラックなどの運送業。もし将来、現役世代が極端に減ってしまったら、今の物流を維持できるでしょうか?老人だけに長距離トラックの運転が任せられるでしょうか。物流が維持できなければコンビニだって営業できません。

それから、医者や看護師、消防士などの救急・医療の現場。もし老人だけになってしまったら、到底まわらないでしょう。

それだけではないです、どんな組織でもそうです。現在の社会の仕組みを維持するためには、どうしても若い労働力は必要なのです。現在のまま少子化が進んでいくと、将来、移民をもっともっと受け入れていかなければ、むしろ招致しなければ、維持できなくなるかもしれません。

(それでいいならいいのでしょうが…。私の中でも、このあたりについての意見はまだハッキリとしていません。詳しい方がいたら教えてください。)

どちらにしろ、現在の社会インフラを今の社会人員の構成で維持したければ、「産まなきゃいい」なんて言ってられないと思うのです。

 

まとめ

初めにも言ったように、「子供を産む・産まないは個人の自由であり、他人に強制されるものでない」というのは、私も疑いなく正しいとは思います。

でも、現行の制度では、お金や労働力の問題で、どうしても子供を産み育てる人は必要なのです。子供を育てない人でも、社会インフラというところで、他人の育てた成果の恩恵にはあずかっているのです。

子育ては「人を育てる」ものである以上、どうしても一筋縄ではいきません。嫌なことだって当然あるし、グチだって言いたくなるし、わざとでなくとも他人に迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。

そういう人だけに嫌なことを我慢させ、責任を押し付けるのには賛成できません。「嫌なら産まなきゃいい」というのであれば、そういう人こそ、子供を産み育てる人を支援してほしいし、そういう仕組みを作ってほしい。少なくとも、そういう暴言を吐くことぐらいは、今すぐやめてほしいと思うのです。

 

(おまけ)

最後に。小泉進次郎さんが「こども保険」を提言していますが、上記のような考えから私は賛同しています。詳しいことは下記記事にわかりやすく書かれています。